MARCEL BABYLONE PARIS 7(マルセル)
セーヌ左岸、ナポレオンの墓碑があるアンバリッド Invalides と宮殿の名残リュクサンブール公園のちょうど真ん中にある観光エリアの空隙、MARCEL マルセルをご紹介。
カフェ・マルセルがあるのはパリ7区。最寄り駅であるメトロ10・12番線 Sèvres-Babylone セーヴル・バビロンからジャック・シャボン=デルマ広場(Esplanade Jacques Chaban-Delmas)方面へ歩いて行くとものの5分足らずで到着します。
真裏には奇跡のメダイユ教会(Chapelle Notre-Dame de la Médaille Miraculeuse)、向かいは政府事務総局(SGG:Secrétariat général du Gouvernement)、斜め向かいはコンラン・ショップ(The Conran Shop)、当然その向かい、カフェから通りを挟んだお隣は老舗百貨店のボン・マルシェ(LE Bon Marché)と、ロケーションはなかなかのものです。
平日はパリジャンと観光客とで人が多そうなエリアですが、マルセルがあるバビロン通り(Rue de Babylone)は実際のところ裏通り的な面もあり特に日曜午後はのんびりできます。通りに面している観光・買い物スポットはコンラン・ショップだけ。
奇跡のメダイユ教会やボン・マルシェなど人の集まるスポットの正面玄関は別の通りに面しているため、日曜日のバビロン通りはカフェの前も中もとても静かです。逆から見れば、教会や百貨店で十分買い物を楽しんだらちょっと裏へ入るだけで静かで居心地のよいカフェがあるとも言えます。
パリのカフェでの楽しみといえば、賑やかな通りに面したテラス席で陽の光を浴びながらの尽きないおしゃべり。日曜午後のマルセルでは静かなひとり時間、2人でくつろぐなんてことのない時間です。
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LED裸電球の照明が空間をほんのり照らす。 |
電球が連なる、縦に広い空間
人が少ない時のマルセルはどこまでも静かでストイックなスペースです。細いロープと裸電球が連なる店内は奥行きはあまりなく、通りから見たままの広さ。ただ、天井が高く見える(実際にはそんなに高くない)インテリアデザインが狭さを感じさせず、隣同士のテーブル間隔が狭いにもかかわらず窮屈さを意識せずに済みます。
ちなみにLED裸電球レイアウトはパリの新しいカフェで人気の照明。マルセルはボボリゼ(ボボ化した、ボボカルチャー的な)の印象は薄めですが、こういった照明使いを見るとやはり新しい(老舗カフェ、レストランと比べて)お店の流れの中にあると感じます。
パリの新しいコーヒーショップ、ボボリゼ・カフェはかなり照明が明るめなのも特徴なのですがマルセルは昔からあるカフェ同様に薄暗いのも私としては得点が高いポイントです。やはり照明は少し落とした空間の方が心のセンサーを休めることができて、自分の時間を自分の好きに過ごすのに向いているように思います。
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店の前にあるベンチ。テラス席ではないが、パリのおじさんたちの井戸端会議場となっていたり。 |
遅くまで営業している理由
マルセルの営業時間は、平日23時まで・週末は19時まで。パリのコーヒーに特化した新しいカフェが大抵17時に終わることに比べると随分遅くまでやっています。それもそのはず、マルセルはカフェといいつつ基本はレストランだから。
パリに古くからあるカフェ(ビストロ・カフェとかカフェ・バーとか)と同様に、営業権はレストランとしてお酒も提供する形態のため夜の営業も可能なのです。
マルセルはカフェ使いもできるレストラン。だからランチ、ブランチのメニューも色々ボリュームたっぷり。マルセルでオススメの過ごし方は遅めのランチタイムに訪れて、軽めのランチ〜だらだらコーヒー・タイムへなだれ込む、これに尽きます。
頬張りきれないサイズのハンバーガー(パリの若者はハンバーガーが大好き)&フリット(フライドポテト)のセット以外にも、生のフルーツたっぷりグラノーラやそれだけでお腹いっぱいになれるお食事サラダなどなど。お店の Instagram を見ているだけで胃を刺激されそうです。
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壁面は鏡張り。これも空間が広く見えるポイント。 |
自家製スイーツ「MMMMM…」
フードメニューをおすすめする一方で、スイーツメニューも見逃したくないのが、ここマルセル。なんといっても焼きたてワッフルはしっかりサイズの扇型ピースが4つ、大きなプレートの上で窮屈そうに重ねられています。(つまり、大ボリューム!)
クレム・シャンティ(生クリーム)はほどよい量で添えられ、カットいちごはもうひと声ふた声欲しいくらいのささやかな量。ただし、メープル・シロップはワッフルを溺れさせるくらいの大きめピッチャーでついてきます。
他にもパンケーキとフレンチトースト(パン・ペルデュではなく、あくまでもフレンチトースト)と、マルセルでオーダーできるアメリカン・スイーツ3種はどれもランチ代わりになりそうなサイズのためここはぜひ甘いかしょっぱいか、悩んでいただきたいところです。
メニュー表には「MMMMM…」とタイトルが付いているマルセルの自家製スイーツ。5つのMの意味を聞いてみたのですが、その時いたスタッフの方は「よくわかんない」、とのこと。謎。
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もれなく付いてくるWeiss のチョコ。創業135年を数える老舗ショコラティエの1片がさりげない。 |
Café Allongé は Café Us
パリに慣れていない人が日本のカフェでポピュラーな「コーヒー」を飲もうとすると、大抵はひと苦労があります。” Un café s’il vous plaît.(コーヒーください)” が示すのはいつだって大体が Café Espresso(エスプレッソ)” のこと。苦い思い出のある人も少なくないのでは。
いわゆるアメリカン・コーヒーのことをフランスでは “ Café Allongé カフェ・アロンジェ” と言います。エスプレッソ・マシンで抽出したエスプレッソにお湯を足して出してくれることも多く、初めて見た時はかなり驚きました。(最近は、マシンの調整でそのままアメリカンが抽出されるカフェも。)
「薄めてる…(おいおいおいおい!!!)」との感想はまったく正しく、「allongé :水やお湯で薄めた・割った」の意味。日本的に言い換えるとはエスプレッソ=お濃茶、アロンジェ=お薄、といったところでしょうか。
前置きが長くなりましたが、マルセルにあるのはアメリカンだけ。アメリカンなメニューコンセプトに従って名称は “Café US” となっています。なぜかエスプレッソよりも安いので、もしかしたらおすすめできない、かもしれません。
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外観はグレーで目立たないけれど、それがいい。そして意外とかわいらしい。 |
Matcha=抹茶
一昔前まで緑色のお菓子といえばピスタチオ一択でしたが、いまは抹茶の可能性も否定できないくらい抹茶は浸透しています(少なくともパリとその近郊では)。マルセルでは抹茶ドリンクも充実。
普通の熱い飲み物としての抹茶(甘いお濃茶ですね)と、抹茶にフォームミルクを注いだ抹茶ラテ、さらに熱い夏には嬉しい2種のアイス抹茶ドリンク(抹茶と抹茶ラテの冷たい飲み物)です。抹茶が5ユーロ、抹茶ラテが5.5ユーロと少し高めの割に、アイスもホットもそれぞれ価格が同じなのが誠実な感じもしなくはない、かもしれません。(大抵のカフェではアイスの方が高いので)
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メニューは英語表記でわかりやすい。 |
冷たい飲み物も充実
アイス抹茶ドリンクの他にも、クランベリージュースやスムージーなどマルセルは冷たい飲み物も豊富。アイスコーヒーやアイスティはもちろん、炭酸水やオランジーナなど基本のラインナップも揃っています。
ノン・アルコールの冷たい飲み物が全部で14もあるのは充実、といっていいのではないでしょうか。日本のカフェのように冷たいソフトドリンクをゴクゴク飲みたい!という要望に応えるカフェ・マルセル。メニューもロケーションも、夏場のパリ観光にぴったりです。
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トイレは清潔。おむつ替えスペースあり。 |
他にももう1店舗、パリ18区モンマルトルにもあるので場所の確認時にはご注意ください。
“ MARCEL”
BABYLONE PARIS 7
15 rue de Babylone 75007 Paris, France
Tél. +33 1 42 22 62 62
Fermeture hebdo. : non
Métro(s) proche(s) : Sèvres-Babylone (10, 12番線) / Vaneau (10番線) / St François Xavier (13番線)
Site: oui
http://www.restaurantmarcel.fr
https://www.instagram.com/restaurantmarcel/
https://www.facebook.com/marcelvillaleandre/
>> Horaires 営業時間
Lun(月): 10:0 - 23:00
Mar(火): 10:0 - 23:00
Mer(水): 10:0 - 23:00
Jeu(木): 10:0 - 23:00
Ven(金): 10:0 - 23:00
Sam(土): 10:0 - 19:00
Dim(日): 10:0 - 19:00
>> café
Café US (Café Allongé) : 2.5euro
Espresso : 3.0euro
Café Crème : 4.0euro
Cappuccino : 4.5euro
Latte Macchiato : 5.5euro
Matcha : 5.0euro
Matcha Latte : 5.5euro
Chocolat Chaud : 5.5euro
※「Café Crème」はエスプレッソに熱した牛乳を入れた大きめカップの飲み物
>> Thé et autres
Thé (Earl grey, English breakfast, Darjeeling) : 5.5euro
Tisane (Infusion maison, citron, gingembre) : 4.5euro
Chai Latte : 5.0euro
Jus Bio : 5.0euro
Ginger Beer : 5.0euro
※「Tisane」はハーブティのこと。「Infusion」とも。
>> Boissons Froides
Iced café : 4.0euro
Iced tea maison : 4.0euro
Iced Matcha : 5.0euro
Iced Matcha latte : 5.5euro
Jus frais pressé (orange, pamplemousse) : 5.5euro
Jus de cranberry : 5.0euro
>> Marques
Chocolats Weiss ショコラ・ヴァイス https://www.chocolat-weiss.fr
>> Press
Restaurant Marcel in Paris - Le Fooding
https://lefooding.com/en/restaurants/restaurant-marcel-paris
BABYLONE PARIS 7
15 rue de Babylone 75007 Paris, France
Tél. +33 1 42 22 62 62
Fermeture hebdo. : non
Métro(s) proche(s) : Sèvres-Babylone (10, 12番線) / Vaneau (10番線) / St François Xavier (13番線)
Site: oui
http://www.restaurantmarcel.fr
https://www.instagram.com/restaurantmarcel/
https://www.facebook.com/marcelvillaleandre/
>> Horaires 営業時間
Lun(月): 10:0 - 23:00
Mar(火): 10:0 - 23:00
Mer(水): 10:0 - 23:00
Jeu(木): 10:0 - 23:00
Ven(金): 10:0 - 23:00
Sam(土): 10:0 - 19:00
Dim(日): 10:0 - 19:00
>> café
Café US (Café Allongé) : 2.5euro
Espresso : 3.0euro
Café Crème : 4.0euro
Cappuccino : 4.5euro
Latte Macchiato : 5.5euro
Matcha : 5.0euro
Matcha Latte : 5.5euro
Chocolat Chaud : 5.5euro
※「Café Crème」はエスプレッソに熱した牛乳を入れた大きめカップの飲み物
>> Thé et autres
Thé (Earl grey, English breakfast, Darjeeling) : 5.5euro
Tisane (Infusion maison, citron, gingembre) : 4.5euro
Chai Latte : 5.0euro
Jus Bio : 5.0euro
Ginger Beer : 5.0euro
※「Tisane」はハーブティのこと。「Infusion」とも。
>> Boissons Froides
Iced café : 4.0euro
Iced tea maison : 4.0euro
Iced Matcha : 5.0euro
Iced Matcha latte : 5.5euro
Jus frais pressé (orange, pamplemousse) : 5.5euro
Jus de cranberry : 5.0euro
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Chocolats Weiss ショコラ・ヴァイス https://www.chocolat-weiss.fr
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Restaurant Marcel in Paris - Le Fooding
https://lefooding.com/en/restaurants/restaurant-marcel-paris
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