Potemkine(ポチョムキン)

au Café Potemkine

名前を見てピンときた人はご明察。映画好き、シネフィル御用達カフェがこちらのカフェ “ Potemkine(ポチョムキン)” 。

パリ10区、サン・マルタン運河のすぐ近くにあります。最寄駅はメトロ5番線の Jacques Bonsergent ジャック・ボンセルジャンと République レピュブリック(こちらは3, 5, 8, 9, 11番線と選びたい放題)とかなり交通の便は良いロケーションです。

カフェ、といってもメインはカフェではなく店の7割を占めるDVDの販売。ブックカフェならぬ映画カフェです。店名の由来はもちろん、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督によるソ連のサイレント映画「戦艦ポチョムキン」。

オーナーがこの映画の大ファンというわけでもなく、インタビュー記事などを読むとなんかいい感じの名前だったから、くらいのよう。

ただし、オーナーのロシア映画愛はかなりのものだそうで。特にお気に入りはタルコフスキーなんだとか。
Le nom fait bien sûr référence au film de Sergei Eisenstein, « Le Cuirassé Potemkine », mais pas forcément, finalement.
Pour revenir à la Russie, j’ai été fortement marqué par les films de Tarkovski.
– Au coeur de la machine Potemkine avec Nils Bouaziz | SAYWHO

ポチョムキンはお店の前のテラスと奥まったスペースがカフェ・エリア。奥のスペースでは映画に関連したイベントもやっているので、映画好きはFacebookページをチェックしておくといいかも。2017年の7月には25年ぶりの復活ニュースに合わせてツイン・ピークス祭りを開催していました。


オール・タイム・ベストのポスターたち
ポスターはカタログにまとめられていて好きなだけ見られる

部室のようなカフェ・スペース


DVD/Blu-Ray ショップとしてのポチョムキンは2006年にすでにあったのですが、書籍も扱うようになったのは2015年ごろから。カフェスペースも同じ年にお披露目され、いまも映画好きの憩いの場所となっています。

ブックカフェといえば壁を覆う本棚に囲まれて、というシチュエーションが書痴にはたまらないポイント。ポチョムキンでは映画ポスターに囲まれましょう。カフェスペースの壁に貼られたオール・タイム・ベストのポスター、小さな視聴コーナーなど、映研の部室のようで、これもひとつのブック・カフェです。

そして大きなテーブルにはオフィス・デポで買ってきたままの分厚いファイルが3〜4冊ほど。中にファイルされているのは古今東西メジャーどことからマニア垂涎のものまで、映画のポスターカタログがぎっちり詰まっています。コーヒー片手にファイルをめくるひと時はたまりません。

特に映画が好きでなくても、ポスターカタログを眺めるのはなかな楽しい時間つぶしです。サン・マルタン運河近くでカフェ難民になったら、川岸で風に当たるのも良いですがポチョムキン・カフェでひと息つくのも悪くないのでは。


クリームチーズ入りのパウンドケーキ、なかなか美味。
案外、コーヒーを入れるのもうまかったり。

映画好きは嗜好品にもうるさい


ポチョムキンでは、なかなか美味しいコーヒーがいただけます。豆はパリの新しいカフェ・ムーブメントの雄 Belleville Brûlerie ベルビル・ブリュルリから仕入れ、エスプレッソ・マシンを扱うスタッフの手つきも慣れたものです。

こちらのカフェ、DVDショップの中かつ部室っぽい印象のスペースで最初のハードルが低かったからか、ひと口飲んであらびっくり、と高評価の1杯でした。

ベルビル・ブリュリの豆を仕入れているカフェには珍しくフィルターコーヒーは扱っておらず、エスプレッソ一択です。他のコーヒーメニューは「Café Noisette カフェ・ノワゼット」か「Café Crème カフェ・クレム」の2つだけ。

2つの違いは簡単、明快。「カフェ・ノワゼット」はエスプレッソに熱していない牛乳を入れた小さなカップの飲み物(noisette ノワゼット: ヘーゼルナッツ、の色をしたカフェの意)。

「カフェ・クレム」はエスプレッソに熱した牛乳を入れた大きめカップの飲み物。
たっぷり飲みたければカフェ・クレムを。ちょこっとだけ、と思えばカフェ・ノワゼットを頼むのが吉です。

パリのカフェに多い2.8ユーロや1.9ユーロといった細かく刻んでいく値付け(つまるところ、豆の価格と税金の上昇の歴史)ではなく、2ユーロ、3ユーロというキリのいい数字なのは計算が楽だからかなのかどうなのか。

手作りっぽいスイーツ類はたいてい数種類から選べるので、長居のお供にぜひどうぞ。


値段は全部切りが良く、端数は0.5のみ。

映画好き、紅茶好き


パリのコーヒー好きがこぞって愛でる酸味の強いコーヒーが苦手であれば、紅茶はいかがでしょうか。

ポチョムキンは他のカフェと比べても(Salon de Thé サロン・ド・テと呼ばれる紅茶メインのお店は別)紅茶のラインナップが中々よいのでご注目いただきたいところです。

映画といえば “ Coffee and Cigarette” の連想やら映画好き=批評家=コーヒー好きのようなイメージを持っている人も少なくありませんが、意外と紅茶好きも多いものです。統計的に世間と同じくらいの比率でいます。

かといって、ポチョムキンのような店で専門店の茶葉を出されても高級すぎてもどうかしてると思ってしまうもの。その点、こちらで扱っている紅茶はカジュアルラインがぴったりです。

ポチョムキンで扱っているのは茶葉ブランド “ GAÏA ガイア” 。インド、中国を中心に南アフリカやエジプト、ブルキナファソ、アジアは韓国や日本、スリランカなど世界中から茶葉がセレクトされています。数ある茶葉の中から、緑茶、白茶、ジャスミン茶、ルイボス茶、ラプサン・スーチョンなどがおよそ9種類が選べるなど、ちょっとしたサロン・ド・テの気分に。


視聴コーナーなかなか音は良い。

蛇足ですが、映画「ハイ・フィディリティ」のおしゃべりが過ぎるレコード屋の常連を覚えている方はいるでしょうか。あの常連バリー(ジャック・ブラック)そっくりなスタッフがDVD屋で働いている光景が見られるのも、ここポチョムキンです。


“Potemekine”
Films, Affiches, Café

30 rue Beaurepaire 75010 Paris, France

Tél. +33 1 40 18 01 81
Fermeture hebdo. : non
Métro(s) proche(s) : Jacques Bonsergent (5番線) / République (3, 5, 8, 9, 11番線)
Site: oui
http://www.potemkine.fr
https://twitter.com/potemkinefilms
https://www.facebook.com/boutiquepotemkine/


Horaires 営業時間

Lun(月): 11:00 - 19:00
Mar(火): 11:00 - 20:00
Mer(水): 11:00 - 20:00
Jeu(木): 11:00 - 20:00
Ven(金): 11:00 - 20:00
Sam(土): 11:00 - 20:00
Dim(日): 14:00 - 19:00


>> café

Espresso : 2.0euro
Café Noisette : 3.0euro
Café Crème : 4.0euro
※「Café Noisette」はエスプレッソに熱していない牛乳を入れた小さなカップの飲み物(noisette: ヘーゼルナッツ、の色をしたカフェの意)
※「Café Crème」はエスプレッソに熱した牛乳を入れた大きめカップの飲み物


>> Thé et autres

Thé Bio (Les Jardins de GAÏA) : 3.5euro
- Grand Lapsang Souchong
- Finest Earl Grey
- Thé Veret de Corée
- GAÏA en Fête (Jasmin - Franboise)
- White Monkey (Blanc Nature)
- Parfum de Medina (Menthe)
- Rooïbos
- Tisane de l'Amour
- Camomille, Tilleuil, Verveine

Chocola Chaud : 4.0euro



>> Marques

Belleville Brûlerie ベルビル・ブリュルリ https://cafesbelleville.com
GAÏA ガイア https://www.jardinsdegaia.com


Press

Sklunk - MATHIEU SAURA - POTEMKINE
http://www.sklunk.net/spip.php?article379
La boutique Potemkine invite ses potes | Timeout
https://www.timeout.fr/paris/le-blog/la-boutique-potemkine-invite-ses-potes
Potemkine, haut lieu de la cinéphilie parisienne, fête ses 10 ans - Cinéma - Télérama.fr
http://www.telerama.fr/cinema/potemkine-haut-lieu-de-la-cinephilie-parisienne-fete-ses-10-ans,136468.php
Au coeur de la machine Potemkine avec Nils Bouaziz | SAYWHO
http://www.saywho.fr/intimes/261/au-coeur-de-la-machine-potemkine-avec-nils-bouaziz/

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